在住カメラマンが見つめ続けたFUKUSHIMA(視聴後)
遅くなりましたが、先月放送されたNNNドキュメント
「在住カメラマンが見つめ続けたFUKUSHIMA」の感想です。
前回:在住カメラマンが見つめ続けたFUKUSHIMA(視聴前)
アメリカ横断ウルトラクイズなど、数々の番組のカメラマンとして活躍された金子二三男さん。その金子さんが住居を福島に移し、第二の人生を送ろうとしていた中で、東日本大震災が発生。そして原発が爆発。
金子さんは地震直後からカメラを回しはじめる・・・というドキュメンタリー番組。
冒頭の車載カメラの映像。車を走らせるにつれ、ガイガーカウンターの値がみるみる上がっていくのは衝撃でした。20uSvを超えて警報音が鳴り始め、最終的には100uSvを超えていた。
(普通の民家が存在する場所でも40uSvを超えてましたね・・・。)
番組最後のスタッフロールで、ディレクターにウルトラクイズの加藤就一さんの名前があったのですが、あの車載カメラのシーンを冒頭に持ってきたのは、福島がここまで放射能に汚染されている事を印象付けたかった加藤さんの考えなのかなと思ったり・・・。
(あとスタッフロールで構成の松井尚さんも高校生クイズで名前を目にしたような。)
次に金子さんの紹介シーン。ウルトラファンとしては、一瞬だけ出たアメリカ横断ウルトラクイズの映像に注目でした。
第13回ウルトラクイズでコンボイリレークイズのカメラマンとして撮影している金子さん。そのシーンで金子さんがヘリコプターの中から撮影していたのではなく、全身がヘリの外に出ている状態で撮影していたとは知らなかった。もちろん体は固定されてますけど、思った以上に怖い撮影だったんだろうなあ。
話を番組に戻して。
金子さんは犬猫みなしご救助隊に密着して、避難区域の家の中に取り残された猫ちゃんを救出。(ニャオニャオ鳴く猫のカコちゃんがかわいかった・・・。)
お母さん犬を捕まえる場面では、救助隊の方が五日間寝泊りしたとか。
犬一匹捕まえるだけでもかなりの苦労をしたようで・・・。
飼っていた動物との別れのシーンでは切なくなりますね。
おばあちゃんと猫。そして男の子と愛犬の別れ。
泣きじゃくる男の子は見ていて可哀想だった。
状況が状況だけに仕方ないのだけど・・・。
また金子さんは、ニュースで見る放射線量と自分で測った線量が違う事に疑問を感じ、文部科学省が測定した地点と同じ場所で放射線量を測ります。
その結果、金子さんが測った数値は18.1uSv/h。
一方、文科省は14.3uSv/h。
この4uSvの違いは一体何でしょうね・・・。
(文科省に問い合わせた所、「数値の計測はするが、値の評価はしない。」との事。それに対するコメントもしない?これだと不信感が募りますよね・・・。)
現地の人たちの声を取材したシーンでは、
「郡山に避難した子供達が将来被ばくしたと分かった時は、国が認定する制度を作って欲しい。」
9/30に緊急時避難準備区域が解除されても、帰ってこない現状に
「除染してからが解除じゃないか?」と、ごもっともな意見。
難題はあるけれども、国は福島の声に応えて欲しいのですが・・・。
・最後に
福島の人々の声はニュース番組などで拝見してましたが、
犬猫など動物についてクローズアップした番組は初めて見ました。
NNNドキュメントらしく、脚色しない生の映像を見せてくれたと思います。
あと金子カメラマンが地震の時、近くにあった小型カメラで自宅を撮影していたけど、いつでも撮影する用意が出来ているんですね。(カメラマンの鏡というべきでしょうか。)
日テレの佐藤孝吉さんとのコンビで、「カルガモさんのお通りだ」を撮影した時のようにスクープを逃すまいという姿勢が感じられました。
無理やり福島とウルトラクイズを結びつけるのはアレですが、
放射線の状態が落ち着いたら、福島復興の為に天栄村のウルトラクイズを復活させるのもアリじゃないかと思います。
その時、カメラマンが金子さんだったら嬉しいですね。
天栄ウルトラクイズが開催できるようになる位、福島が早く復興することを強く願っています。